ここ最近、本当に美容クリニックへ転職したい方や求人がとても増えてきたと思います。
また、看護学生さんも”美容クリニックで働く看護師になりたい”と思い国試合格を目指している方もいるようです。(嬉しい)
ちょっと昔までは、看護師=病院(病棟)で働くというイメージが根強くありました。
しかし、最近では保育園や企業など病院以外のフィールドで働く看護師さんや美容クリニックで働く看護師、フリーランスで働く看護師さんなど、ひとくちに「看護師」と言ってもさまざまな働き方をしている方も多くいらっしゃいます。
美容看護師って実際どうなのか気になる方
美容クリニックへ転職活動中の方
病院以外の看護師の仕事について興味がある方
今回は、クリニックで働く美容看護師のメリット・デメリットを紹介していきたいと思います。
美容クリニックで働く!美容看護師のメリット
・美容クリニックは夜勤がないため生活リズムが整う
美容クリニックは基本的に日勤のみで夜勤はありません。
クリニックによっては、早番・遅番などがありますが「朝起きて夜寝る」という生活リズムは確保されます。
病棟勤務時代はまだ20代前半でしたが、それでも16時間労働は体に堪えました・・・
バリバリ夜勤もできます!な方もいらっしゃいますが、夜勤がキツくてしんどいなと思っている方にはとても健康的な働き方です。
また、結婚や出産などライフスタイルが変わっても、夜勤や変則勤務がないのでそのまま働き方を変えなくても良いというメリットもあります。
・美容に関する知識が増える
整形外科病棟であれば整形の知識が増えるし、同じように美容クリニックであれば美容の知識が増えます。
美容クリニックでは、施術の内容や手術後のダウンタイムなど、看護師が患者さんに説明する場面も多くあります。
まずは自分がしっかりと勉強しておかなければなりません。
美容が好きなら”もっともっと知りたい!”と思うようなことも、お給料を頂きながら勉強できます。
・美容クリニックに来る患者さんは基本的に元気
美容クリニックには基本的に健康な患者さんが来院されます。
そのため、生死に関わるのは精神的につらくなった方、もう少しゆったりした気持ちで働きたい方は美容クリニックで働くという選択肢もありかも知れません。
たまに高齢の方になると、基礎疾患を持っていたり血液サラサラのお薬を飲んでいるなど気をつけなければいけない場合もありますが、病棟に比べればそれほど多くはありません。
病棟のように、急変が起きたり患者さんが亡くなるということは極めて少ないと思います。(絶対ないことはないので、急変対応の研修に行っているクリニックもあります)
・美容クリニックはお給料が高い
美容クリニックは、他の内科クリニックなどに比べてお給料が高い傾向にあります。
中には、夜勤ありの病棟時代よりお給料が高い、なんてことも。
美容クリニックは保険診療を行うことが少なく、自由診療(自費診療)が多いということ、診療あたりの単価(お客さん一人の単価)が高いことが理由に挙げられます。
また、クリニックによってインセンティブが支給される場合もあります。
お給料をしっかり頂くということは、仕事に対するモチベーションアップに繋がりますし、”頑張ろう”と思えますよね。
・社割や練習で施術が受けられる
クリニックによって条件はさまざまあると思いますが、美容クリニックの看護師は気になるレーザーや処置、手術を社員価格で受けることができます。
これは結構美容好きにはたまらない美容看護師のメリットではないでしょうか。
また、自分が施術を受けることによって、患者さんに伝えやすくなることもメリットです。
実際にやってみて、どんな感じなのか、痛いのか、その後のダウンタイムはどうなのか、自分で体験したからこその言葉で伝えられると思います。
・電話対応や接客術が身に付く
新卒で病棟勤務していた頃は、電話対応なんてしたことがありませんでした。
しかし美容クリニックでは電話対応をする場合もあります。(基本は受付さんやカウンセラーの方が対応して下さると思います)
ナースコールと違うのでね(当たり前)最初はやっぱり緊張します。病棟看護師の頃は、患者さんの家族に連絡するときくらいしか電話しませんからね。
ドクターにコールするのも、これまたちょっと違うので。。
接客に関しても、美容クリニックの場合はサービス業と同等の接遇スキルが求められます。
接遇の研修を受けたり、言葉遣いやマナーの勉強をすることも美容クリニックの看護師になるには必要な要素です。
きちんとした言葉遣いや接遇は、日常生活にも役に立ちますし、印象もよくなります。仕事をしているなかで身につけられるのはいいですよね。
美容クリニックで働く!美容看護師のデメリット
・美容クリニックは終業時間が遅い
病棟勤務だと日勤が大体8:30〜17:30前後の時間帯になります。
一方、美容クリニックは10:00〜20:00前後となっているクリニックが多いです。
お子さんが小さかったりすると、保育園や幼稚園の送迎が難しいこともあるので面接の際に勤務時間の確認や働き方について検討する必要があります。
・美容クリニックで働くと注射や点滴以外の看護スキルが低くなる
これは結構致命的かもしれません。美容クリニックでは注射・点滴以外の看護スキルはほとんど出番がないのです。
大手の美容外科ではリスクの高い手術や、麻酔下での手術をする場合、モニター管理や輸液ポンプ・シリンジポンプを使ったり、バルンを留置することもあります。
しかし、全くすることがないことはありません。
外科の場合は患者さんの問診をして飲んでいるお薬を確認して、術中・術後の管理などアセスメント力や看護師としての対応力も必要となります。
強いて言えば、外科より皮膚科メインのクリニックの方が看護スキルが低くなってしまうかもしれない・・・です。(個人的に)
ていうか美容クリニックで働いた期間が、看護師としての経験年数に入らないって、ちょっとどうかと思いませんか?
・ノルマがある
クリニックによってノルマがあるところとないところとあります。
ノルマではなく今月の目標を設定することも。
個人でのノルマがあると、「売らなきゃ」「やらなきゃ」と追い詰められて精神的にしんどいかなと思います。
逆にそれが燃える人には最適です。
・クレーム対応が大変
美容クリニックは自由診療です。
お客さんは高いお金を払って施術を受けに来るので、効果や内容に不満があったり気に入らないことがあればクレームが入ることもあります。
こちらの不手際でのクレームは真摯に受け止め、改善していく必要がありますが、中には理不尽なことでクレームを言ってくるような人も時々います。
・接客スキルを求められる
身だしなみ、言葉遣い、技術。
病棟勤務時代より気を使います。目指せCAさん。
美容クリニックの看護師は”見られている”ので、清潔感のある身だしなみを心がけ、正しい言葉遣い、そして丁寧な施術を提供することを求められます。
患者さんは「お客様」であり、”求められるサービス”は病棟の患者さんとは異なるため、自然と接客スキルもより高いものを目指していかなければいけません。
これはメリットでもあると思うので、「こんなん思ってたんと違う」と感じる方は転職を検討しましょう。
しかし お客様(患者様)は神様ではありません。(本当はめちゃくちゃ大きい太文字で伝えたい)
・美容クリニックは土日祝、繁忙期は忙しい
美容の施術・手術にはダウンタイムがあります。
そのため、世の中のみなさんが長期休暇の時、美容クリニックは繁忙期を迎えます。
例えば年末年始、GW、お盆、学生さんなら夏休み、など。
繁忙期は恐らくどこのクリニックも忙しいので、休みが欲しい場合は前もって希望を伝えたり、休みがかぶっているスタッフがいないか調整する必要があります。
お子さんがいらっしゃる方は、土日にお休みが取れないと少し大変かもしれません。
美容看護師として働くメリット・デメリットを理解して美容クリニックへの転職を考える
美容クリニックの看護師は、他のクリニックや高齢者施設、病棟の看護師さんとは少し異なった特殊な仕事だと思います。
美容クリニックへの転職を考えている方は、いろいろな美容看護師のメリット、デメリットを理解して自分にあった求人を見つけることが大切です。
また、転職に関しては体験談をご紹介しようと思っています。